11都市スケートマラソン Elfstedentocht 車で回ってみた

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11都市スケートマラソン(Elfstedentocht、エルフステーデントホト)は世界最長距離のスケートマラソン大会。オランダフリスラント州の11都市をスケートで回ります。ですからスケートが出来るくらい運河や湖に厚い氷が張るような非常に寒い冬にだけ開催されます。

コース

フリスラント州の州都であるレーワルデンをスタート、南下してスネーク、アイルスト、スローテンの各都市を回り、そして西へ向かってスタフォーレン、それから北へ向かって、ヒンデローペン、ウォルクム、ボルスワルト、ハーリンヘン、フラネケル、そしてドックムで折り返して、レーワルデンに戻ってきます。距離にして約200km のレース。東京・熱海間が約100km ですから、東京・熱海を一人で一往復する距離です。その距離の長さが想像できるでしょう。

Friesland
この地図の赤丸数字が11都市、そして青の点線がコース

しかも運河や湖が凍るくらいですから気温は氷点下、時には北極からの冷たい風が吹き荒れるような天候です。昔は機能性下着や風を遮る上着など無かったですから、凍傷にかかる人も多かったとか・・・。特に1963年のレースは参加者が10000 人以上いたのに、規定の時間内に完走した人はその 1% の 100人程度だったそうです。とにかく過酷なレースです。

都市名都市名(フリジア語)出発点からの距離(km)
1. Leeuwarden レーワルデンLjouwert0
2. Sneek スネークSnits22
3. IJlst アイルストDrylts26
4. Sloten スローテンSleat40
5. Stavoren スタフォーレンStarum66
6. Hindeloopen ヒンデローペンHylpen77
7. Workum ウォルクムWarkum86
8. Bolsward ボルスワルトBoalsert99
9. Harlingen ハーリンヘンHarns116
10. Franeker フラネケルFrjentsjer129
11. Dokkum ドックムDokkum174
1. Leeuwarden レーワルデンLjouwert199

参加者は各都市を順番に回り、このような台紙(Stempelkaart)にスタンプを集めて行きます。
Elfstedentocht stamp

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歴史

エルフステーデントホトは1909年に始まり、今まで15回開催されました。前回は 1997年1月4日、もう20年も前になります。毎年ほとんど暖冬とも言えるので、このまま開催の機会は訪れないのではないか、と危ぶまれます。

それでも2012年の2月にはあと少しというところまで行きました。コース全体に15cm の厚さの氷ができないといけないのですが、あと2-3日気温の低い日が続けば開催できたのかもしれません。大勢のボランティアの助けを借り、そして軍隊までかり出されて氷の上の除雪作業が行われたのですが、残念ながら開催には至りませんでした。ちなみに雪が積もっていると毛布を掛けた状態と同じで、氷は成長できないとのことです。

この時のオランダの熱狂はものすごかった。連日トップニュースでした。コース周辺のホテルはほとんど予約でいっぱい。残っているのは一泊500ユーロ(?)の部屋だけだとか、Berenburg というフリースランドのお酒を造っている会社ではエルフステーデントホトに備え、大増産だとか・・・。とにかくオランダ中が大興奮でした。

今までの開催日距離(km)前の開催からの年数
2 januari 1909189--
7 februari 1912 1893
27 januari 19171895
12 februari 192919112
16 december 19331955
30 januari 1940198.56
6 februari 1941198.51
22 januari 19421981
8 februari 19471915
3 februari 1954198.57
14 februari 1956190.52
18 januari 1963196.57
21 februari 1985196.822
26 februari 1986199.31
4 januari 1997199.611

その時の氷の状態によってコースは多少変わるそうです、ですから、距離も毎回必ずしも同じではありません。

Elfstedentocht met auto

次回は一体いつ開催されるのでしょうか? 一度は実物を見てみたい。2012年の時の熱狂、興奮をまた味わってみたいものです。

まあでも、自然任せだからどうにもしようがありません。

せめてどんなところなのか見てみようと思って、各11都市とそのコースの要所を車で回ってみました。実は以前にも一度回ってみたのですが、それこそ 20年ぐらい前のことで全く覚えておりません。今回はスマホで写真も取ってきたので記録として残すことにしました。

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1. Leeuwarden

州都とはいえ、人口は11万程度の小さな町です。オランダとしては大きいほうですね。見どころは、昔の宮殿にある Keramiekmuseum Princessehof(陶器美術館)、素晴らしいコレクションがたくさんありました。


Leeuwarden のシンボル、de Oldehove


Leeuwarden から Sneek へ向かう途中の運河(向うはLeeuwarden)


Sneek へ向かう途中(向うは Sneek)

2. Sneek

人口は3.5万人? のこじんまりした町。町の中心部へは駅から歩いて10分程度。この町にあるフリスラント船の博物館(Fries Scheepvaartmuseum)が良かったです。


Sneek のシンボル


次の町、IJlst へ向かう途中

3. IJlst

「都市」と呼ぶにはあまりにも小さい町、でも一応 Stad。昔は木工で栄えたとのこと。30分もあれば全部見られるような小さな資料館があって、その歴史を垣間見てきました。


町の中心部にある跳ね橋


Sneek から IJlst に入る川


次の町 Sloten に向かう

4. Sloten

IJlst よりもさらに小さな町。 Slotermeer スローターメアという湖の近くにある要塞都市(vestingstad)。運河沿いのレストランのテラスは観光客で一杯でした。


町の中心部?


ここを抜けて次の町 Stavoren へ


次の町 Stavoren に向かう途中

5. Stavoren

オランダ最大の湖 IJsselmeer(アイセルメア、アイセル湖)に面した人口1000人程度の小さな町。


町なかの運河


ここを通って次の町へ


次の町 Hindeloopen への途中は堤防の内側に沿って行きます。堤防の向こう側はアイセル湖。泳いでいる人も結構いました。

6. Hindeloopen

IJsselmeer に面した小さな町。人口(1000人程度)よりも観光客のほうがあきらかに多かったです。


町の入口


Eerste Friese Schaatsmuseum というスケートの資料館があります。スケート靴の歴史や Elfstedentocht で優勝した人たちのスケート靴だとかその時来ていた服なども展示されています。1925年はこんなセーターで滑っていたようです。この資料館は一見の価値あり。


日本で有名な伝統工芸、ヒンデローペン塗り絵付け家具の展示もありました

7. Workum

人口4000人余りの町。


Workum の町へ入るところ


町の中心部にある教会


次の町 Bolsward へ向かう途中の跳ね橋


次の町 Bolsward へ向かう途中 Parrega 村付近

8. Bolsward

人口は10000人余りの比較的大きな町。街の中心部は結構賑わっていました。


Elfstedentocht の参加者は高速道路(snelweg)A7 の下をくぐって町に入ります


町の中心部


町を出ていくときに通る運河

9. Harlingen

Waddenzee に面した人口 1.5万人ほどの港町。大きな貨物船も停泊していました。この町から Waddenzee にある島 Vlieland やTerschelling へ向かうフェリーが出ています。


町の中心部へ向かうところ


町の中心部


次の町 Franeker へ

10. Franeker

1774年から1781年にかけて作られた世界最古のプラネタリウム(Koninklijk Eise Eisinga Planetarium)があることで有名な町。ワイヤと木製のギアが組み合わされて惑星が正確に太陽の周りをまわります。


Harlingen からやって来て町に入るところ


このレストランがスタンプポイントとのこと。食事もおいしかったです。


Franeker から出ていくところ

Bartlehiem

小さな村ですが、Elfstedentocht の分岐点で知られています。ここから Dokkum までの間の 10数km は相互通行、Dokkum へ向かう参加者と既に Dokkum へ行って折り返してきた参加者がすれ違うことになります。


赤い矢印のところ


この木製の橋をくぐって左に(北へ)行くと 11番目の都市 Dokkum へ、そして左(北)から Dokkum で折り返してきた参加者は東へと向かいます。


ここからゴールの Leeuwarden まではあと 10km ほど

11. Dokkum

Elfstedentocht のコースで一番北にある都市。中心部はこじんまりとしていいところでした。


Dokkum の入口


Elfstedentocht の折り返し地点


折り返し地点から見たコース


スケート王国フリスランド、道端にはこんなアート(?)も


Leeuwarden まであと数km

Tegeltjesbrug

Elfstedentocht の記念建造物、Tegeltjesbrug(タイルの橋)。一種の kunstwerk(アート、芸術作品)です。離れたところから見るとスケートをしている人たちが見え、近づいてみると一枚一枚のタイルに参加者の顔写真があるのがわかります。


記念建造物の説明


離れたところから見た Tegeltjesbrug


近づいてみるとタイルには顔写真があります。この真ん中の頭に丸い球の付いた毛糸の帽子をかぶった人が今のオランダ国王 Willem-Alexander(当時はプリンス、18歳)。彼は 1986年 2月に行われたレースに W.A. van Buren という名で参加しました。


It sil heve. これはフリジア語、オランダ語にすると Het gaat gebeuren. 1985年 2月のレースが決まった時に当時の開催委員長が言った言葉、「待ちに待った Elfstedentocht がこれから始まるよ」ということだそうです。


まだまだタイルを張るところはたくさんあります。これが埋まるのはいつのことでしょうか?


ゴールまであと2-3km

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コメント

  1. […] 大会についてとても詳しくまとまっているブログがありますのでリンク貼っておきます。→「11都市スケートマラソン Elfstedentocht 車で回ってみた」 こちら様の記事内で気になったのが、 […]