オランダ語 表現 “a.u.b. … ” って、 いったいどういう意味?

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“Niet roken, a.u.b.”

“A.u.b. kopjes, borden etc. zelf opruimen”

どちらもセルフサービスのレストランやカフェテリアなどの人目につくところに書いてあるでしょう。

もしかすると会社の会議室や食堂にもあるかもしれません。

meetingroom

Niet roken は do not smoke  「禁煙」ですね。

kopjes, borden はカップやお皿(食器類)。

etc. = et cetera (= and so on) ラテン語ですが、ほとんど日本語としても通用するのでは? 等々、などなど、という意味です。

opruimen = clear, clear away  片付ける

さて、a.u.b.、 A.u.b. は何でしょう?

正確に言うならば、昔使われていた als het u belieft の短縮形になります。

belieft の原形は believen で、please, oblige という意味。

als het u belieft は文字通り英語にするならば if it pleases you となり、基本的には単なる please (= alstublieft) と同じです。

if you are willing to とか if you love to
(自ら率先してくださるなら、心の底からお好きなら、どうか、ぜひ)
というような意味にもなります。

まあでも簡単に a.u.b. は alstublieft = please の省略形、短縮形と覚えておけばいいでしょう。

こういう省略形、短縮形のことを afkorting と言います。英語だと abbreviation です。

複数形は afkortingen ですが、これも省略して afko’s と言うことがあります。複数形で -a, -e, -i, -o, -u, -y で終わる名詞には ‘s が付きます。(基礎講座1参照)

ですから冒頭の文は訳すまでもないですが、

“おタバコはご遠慮ください”

“お使いになったカップや食器類は皆さんで片付けてください”

となります。

漢字のように一文字、一文字が意味を持つわけではありませんので、オランダ語は(英語やその他の多くの言語がそうですが)文が長くなりますね。

新聞の広告欄などは字数が限られています。そのようなところでは文が長くならないように、そしてできるだけ一目で分かるように、afkorting がたくさん使われます。

でも、何でも短くすればいいというものではなく、公式(辞書に載っている)の afkorting が決まっています。オランダ人は小学校の5、6年生で習うそうです。

良く使われる afkorting を覚えましょう。

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afkorting, voorbeeld 1(例1)

“I.v.m. samenwonen t.k.
kleuren-t.v., z.g.a.n.,
merk Samsung. Prijs n.o.t.k.
Tel. 06-12345678”

これは如何でしょうか?
こんなにあると全くもってちんぷんかんぷんです。

6ヶ所 afkorting があります。
そのうち、t.v. と Tel. は解説するまでもないでしょうね。

televisie(テレビ)と telefoon(電話)です。

i.v.m. = in verband met
t.k. = te koop
z.g.a.n. zo goed als nieuw
n.o.t.k. = nader overeen te komen

短縮する前の形はこれらです。

in verband met = because of, due to  だから、という理由で
te koop = for sale  売り出し中、販売中
zo goed als nieuw = as good as new  新品同様
nader overeen te komen = negotiable  交渉可、応相談

これらは慣用句ですから、このまま覚えましょう。

ですから、上の広告の意味は、

“同棲するので、カラーテレビを売却。
新品同様、サムソン製。価格は応相談。
電話 06-12345678 まで”

となります。

「同棲することになったので・・・」
日本ではおそらくこういうことをはっきりと書く広告は少ないでしょうが、オランダでは普通です。結婚して、本当に長い間一緒に暮らしていけるのかを試すために同棲する、結婚前に一緒に住んで試す、というのもオランダでは一般的です。

こういうふうに理由をはっきり書いたほうが売れる可能性が高い、理由が書いてないと「盗品」と思われる、とオランダ人が言っていました。

これも日本の常識とは違うようです。「なるほど確かに、オランダならありえる」と思いました。

afkorting, voorbeeld 2(例2)

“Gez. OPPAS voor baby, 7 mnd.,
z.s.m., 3 dgn. p.w. (wo. t/m vr.),
13 t/m 18 u., €5,- p.u.
Inl. 06-12345678”

こちらも短縮形がたくさんあります。

gez. = gezocht = wanted  求む、募集中
mnd. = maand = month  月
z.s.m. = zo spoedig mogelijk = as soon as possible  可及速やかに
dgn. = dagen = days  日
p.w. = per week  一週間に
wo. = woensdag  水曜日
t/m = tot en met = up to and including  を含みそれまで
vr. = vrijdag  金曜日
u. = uur  時間
p.u. = per uur  一時間当たり
inl. = inlichting = information  情報

“急募、乳児(7ヶ月)のベビーシッター
週に3日(水曜から金曜まで)
13 時から18 時まで、時給5ユーロ
連絡は 06-12345678 まで”

となります。

afkorting, voorbeeld 3(例3)

“t.k. gevr. Desktop Win10,
evt. met monitor, ca. €200,-”

これは簡単ですか?

gevr. = gevraagd  
evt. = eventueel
ca. = circa

短縮する前の形はこれらです。

gevraagd = in request, wanted 求む、要求して
eventueel = possible, eventual 可能なら
circa = about, approximately およそ、約 (これもラテン語です)

ですから、

“販売中のWindows 10 デスクトップコンピュータを求む
モニタがあればなお良し、200ユーロぐらいで”

となりますね。

afkorting, voorbeeld 4(例4)

a. Kamers met bad: v.a. €50,- p.p.
b. Rustig, s.v.p.
c. Gevr.: verkoper (m/v)
d. Het winkelcentrum is a.s. zondag open.
e. Op alle artikelen 50% kortig (m.u.v. de nieuwe collectie)
f. Dat tv-programma is gemaakt i.s.m. Greenpeace.

これらはどうでしょう?

a. ホテルの広告などにあります。
b. 病院とか劇場とかにあるかもしれません。
c. 求人広告
d. ショッピングセンターの広告?
e. お店の広告
f. テレビ番組の最初とか最後にこのような文が流れてきます。

v.a. = vanaf = from  から
p.p. = per persoon  一人当たり
s.v.p. = s’il vous plait (フランス語)= please
フランス語ですが、よく使われます。s.v.p. を知らないオランダ人はいないでしょう。

m/v = man of vrouw  男性、もしくは女性
a.s. = aanstaande = coming, next  次の
m.u.v. = met uitzondering van = with the exception of  を除いて
i.s.m. = in samenwerking met = in cooperation with, in association with  と共同で

a. バス付きの部屋はお一人様50ユーロから
b. お静かに願います
c. 求人、セールスマン(男/女)
d. ショッピングセンターは次の日曜日開いています。
e. 全品 50%引き(新作は除く)
f. この番組はグリーンピースとの共同制作です。

なお、etc. に相当するオランダ語の afkorting は enz. (enzovoort) です。ca. のほうは ong. (ongeveer) になります。etc. も enz. も ca. も ong. も普通によく使われます。

これら afko’s, afkortingen を覚えましょう。

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